今週のアーススクールの活動では、これまでに進めてきた『ヒトが作ったもの探し』から一転して、別の視点からヒトについて考えてみます。
今回は言動や心情をテーマに、ヒトの世界を考えてみました。
これまでと違った内容の中で子ども達はどのようなことを発見したのでしょうか!
▽これまでに実施した内容の振り返りを済ませ、今回の内容に入りました。
【ヒトの心はどうやって決まる?】
ヒトの行動も、ある意味では一人一人のヒトが作っているものと考えることができます。
その行動をする・しないという基準はどこにあるのかを考えてみました。
~泥棒ってしていいこと?~
まずは、泥棒が許されない理由について考えました。
一般的に考えて泥棒は当然よくないことですが、それはどうして許されないのでしょうか?
スタッフ「泥棒ってやっていいと思う?」
子「だめ」
スタッフ「じゃあ、もしお腹が空きすぎて死んじゃいそうな人がご飯を盗っちゃったら?」
子「それでもだめだと思う。そういう人はお金を払って買えばいいじゃん。」
スタッフ「じゃあお金が無くて買うこともできない人はどうすればいいのかな?」
子「たしかに…」
そこからさらに質問を深めていきます。
「誰も見ていなくて、警察が見ていなかったら?」 『だめだけど、やっちゃうひとはいるんじゃないかな。』
「じゃあもし自分が法律がない国に住んでいたら?もしくは世界に法律が無かったら?」 『それなら盗っちゃだめとか分からないからやっちゃうかも』
「それでたくさんの商品を盗られちゃう店員さんが困っちゃうのはしょうがない?」 『それなら泥棒はしない』
話し合いの結果、法律がなくても泥棒が許されない状況があるという結論になりました。
その時の状況や個人の心情によって、ヒトの行動が変化することを実感できたのではないかと思います。
他にも、『思ったことは何でも口にするべきだろうか』ということをテーマに考える時間をとりました。
ここでも先ほどのように、子ども達と対話形式で様々な質問をしながら進めていったのですが、ここでも面白い意見が出てきました。
ケンカにならないし、逮捕もされない状況での他人への言葉についてです。
スタッフ『もしモヤモヤした気持ちがあるとしたら、それは言っていいのかな?』
子「そんなのだめだよ」
スタッフ「じゃあ、そういう言葉は言ったことない?」
子「あ、、ママとかパパとかには言ったことあるかも…。」
スタッフ「学校の先生とか道を歩いている知らない人に言ったことはある?」
子「それはない」
スタッフ「じゃあ、なんでパパとママには言っちゃうんだろう?」
子「わかんないけど、なんか言っちゃう時があるんだよね…」
それまでの自身の経験を通して、良くないと分かっているけどやってしまったということを改めて感じたようです。
自分の行動の決定やそれに対して他人がどのように感じているかなど、それぞれの事例を自分事として考えることで、俯瞰的にヒトの行動と心情を考えることができました。
【ヒトの考えはどうやって決定される?】
ここからはこの日話した内容を踏まえて、ヒトの行動や心情に関わる環境について考えました。
その人がどのような状況か
どんな気持ちでその行動を起こしたのか
それを見た人や聞いた人、言われた人はどんな気持ちなのか
行動というのは状況に応じてどんどん変化していきます。
もちろん、他人の気持ちは100%分かるものではありませんが、『相手の気持ちを考えた行動をする』など、自分が行動を起こす際には他のたくさんの要因が関わっていることを感じたのではないでしょうか。
また、その要因の中には駅周辺で見たものや緑道での発見など、ヒトが作ったものが多くの心情の変化をもたらしていることも知ることができたと思います。
【まとめ】
これまでの3回を通して、ごく一部ではありますがヒトの世界というものを学んできました。
これからはそれぞれがテーマを決めて、自分の調べたいことを進めていくことになります。
盛りだくさんだったこれまでの内容から子ども達がどのようなテーマを選ぶのかが楽しみです!
ライトマン