先日ブログを公開した『アーススクール活動マップを作ろう!』と並行して、計画を進めていたのが今回紹介する『打楽器作り』です。
この子は打楽器に興味があり、インドの民族楽器を習い事として習ったりもしています。
数日にわたって計画、製作を行った打楽器作りの様子をご紹介します。
【金属の楽器】
この子の楽器作りの目標は『いい音のなる打楽器を作ること』です。
アーススクール施設内の叩けるものを次から次へと叩き、まず初めに製作の材料として目をつけたのは、学童のおやつで食べた缶詰の空き缶でした。
まずはそのまま叩いてみると「カン!カン!」と高い音が鳴りました。
「これ楽器になるわ!この空き缶って使っていい?」「もちろんいいよ」
素材を見つけたらそこからは思いのままに製作を進めていきます。
▽ガムテープをピンと張って打面を作っていきます。
叩いてみると「ポン!ポン!」という音に変わりました。
また、それぞれの音の高さも違っていました。
スタッフ「これってなんで音の高さが違うのかな?」
子「缶の大きさが違うからだと思う」
スタッフ「じゃあ、缶の大きさが違ったら音が変わるのはなぜ?」
子「中の空洞の大きさの違いとか?」
スタッフ「たしかにそれはあるかもね。でも、ここに同じ大きさの缶もあるけど少し音の高さが違うように聞こえない?」
子「たしかに同じ直径でも少し違うかも」
今回目標にしていた『いい音』は恐らく『自分にとって耳障りのいい音』という自身の感覚を頼りにここまでの作業を進めていたと思います。
ですが、ここで一度製作を止めて『音とは何か』や『音の変化はどうして起こるのか』を調べることでここからの製作に幅が出るのではと考えました。
タブレットを使って調べ、それを今回自分が作った缶の音の違いと照らし合わせながら考察していきました。
そして、空洞の大きさだけでなく、打面の張り方やその厚みなども音の変化に影響するということが分かりました。
ひとまず缶の楽器はこれで完成。
ここからの作業はこの点も考慮しながら『いい音』を探します。
▽釘で穴を開けて音の変化があるのかなども調べてみました。
【竹の楽器】
次の楽器を作るために木材置き場を覗くと、太い竹を見つけました。
「これも打面作ったら打楽器になるかな?」
ひとまずやってみることにします。
ノコギリで切っている最中に「あっ!」とあるものを見つけました。
それは竹の側面に入った大きな亀裂です。
亀裂が入った状態で叩いてみましたが、納得のいく音とは少し異なるようです。
また、この楽器作りに使うことができる竹はこれ1つだけ。
「この亀裂で音が逃げているのかもなぁ。でも、もう他の竹もないし…」と、材料の関係で竹の楽器作りは諦めました。
今後、また竹を入手して再挑戦できる日を待ちます。
【プラスチックの楽器】
最後は塩化ビニルのパイプを使って音を出してみることにしました。
2mの塩ビ管を使って作業をしてみます!
「長さは長い方が音が低いし響くんだけど、僕の身長的に演奏するのが難しいんだよな…」なんて言いながら、自身が演奏することと音の響きがいいということの2つのバランスを見ながら、納得のいく楽器作りを目指します!
まずは、自身の使いやすい長さにカットします。
▽パイプの厚みもあるので、なかなか刃が入っていきません。
ようやく切ることができました。
切った断面がボロボロになってしまったので、やすりがけをします。
そして中に水を入れて、楽器の完成です。
実際に叩いてみると『ボンッ!ボンッ!』という低い音が鳴りました。
この子的には「イメージしていた音に近かった!」とのこと。
▽塩ビ管楽器の演奏の様子はコチラ!
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こうして打楽器作りが終わりました。
※ちなみに、この長さ1mほどの塩ビ管に入れた大量の水は、トマトの水やりに再利用しました!
計画の段階では『やりたいこと』と『自分ができること』のギャップにかなり悩まされました。(「塩ビ管の長さを長くしたらいい音が鳴る!」と計画を始めたが、気付けば全長3.5mを超えるものになることに気づき計画の練り直しになったなど…(笑))
何度も考えた末に出来上がった今回の楽器にはかなり満足できたようです。
次はどんな学びを計画するのでしょうか!
ライトマン