今週のアーススクールは、夏休み明け1回目のアーストリップです。
今回は科学博物館と動物園の2本立てで活動を行います。
密度の濃い1日の予定ですが、そんな中で子ども達は何を学んだのでしょうか。
【科学博物館 特別展『海』】
まず初めに国立科学博物館の特別展に行ってきました。
特別展は期間によって展示の内容が変わるのですが、今の時期は『海』をテーマに展示をしています。
地球は『水の惑星』と呼ばれるほど水が豊富で、液体の水が存在できる星というのは珍しいです。
そんな地球の水の大部分を占めるのが海。
海がどのように誕生し、生命がどのように生まれ、現在海とどのように共生しているのかについて学びます。
まず初めに子ども達の目を引いたのは」、熱水噴出息の展示です。
「この白いギザギザはなに?」
展示の内容は難しい言葉がたくさん使われているので分からない部分が多かったようですが、アーススクールスタッフが分かるように解説しながら進みました。
次に、生き物の変遷を化石で見ていきました。
昔実際に存在していた生き物が、今は石の中に閉じ込められているのは子ども達の目には不思議に映ったようです。
化石の隣にはその生き物がどのような容姿であったかがイラストで説明されています。
▽「あんなヘンなサメがいたんだね。でも、なんであんな顔なんだろう?」
シーラカンスは『生きた化石』とも呼ばれ、非常に珍しい生き物です。
子ども達にとっては’’大きい魚‘‘程度の認識かもしれませんが、展示の丁寧さやアーススクールスタッフの興奮度から展示のスゴさを多少は感じたかもしれません。
また、先週のアーススクールでクイズとして出題された、温かい海と冷たい海の生き物の違いについて分かりやすく展示されているものがありました。
子ども達は展示を見て、その生き物が温かい海と冷たい海のどちらにいるのかを想像していました。
あらかじめ前の週に準備していたからこそ温かい海・冷たい海というワードにピンときたようです。
▽黒潮流域(温かい海)に生息している生き物たち。赤や黄色などキラキラしている魚が多いようです。
▽親潮流域(冷たい海)に生息している生き物たち。銀や茶色など、黒潮の魚たちに比べて地味な色をしています。
ほかにも、人類史における人と海とのかかわりや未来における海との共存についての展示を見学しました。
人間にたくさんの恵みをもたらしてくれる海ですが、反対に人間から海へは、人間が原因で引き起こされる海洋ごみなどの問題によって多くの良くない影響を与えていることを学びました。
特に、クジラの胃の内容物(海洋ごみ)の展示を見たときには、子ども達も悲しい気持ちになったようです。
これからは海との共存という部分をより一層意識していかなければならないと感じました。
【動物園】
動物園では動物がどのように生活をしているのかを観察しました。
また動物がどのような環境で飼育されているかについても着目しました。
「ゴリラ、ゴロゴロしているね。暇そうな感じする。」
「アリクイはベロを伸ばして虫とかを食べるんだよね。もっと大きいと思ってた。」
「木とか石とかが中に入っているね。あとガラスにぶつからないように葉っぱ貼って鳥を守っているのもいいと思う!」
「なんで、こんなにたくさんの鳥を1つの部屋に入れているんだろう?トラは大きい部屋に1匹しかいなかったのに。部屋の数が足りないのかな?」
猿山は子ども達が多く時間をとってみていた動物の一つです。
ここでは数十頭のサルを飼育しており、見ているだけでサルの序列、相性や性格が分かってきます。
「あ、ケンカしてる」
「ご飯の葉っぱをたくさん食べてるね」
「枝まで食べているのもいるよ(笑)」
子ども達はよーく観察しながらいろいろなものを見つけていきました。
私たちも1日中歩き回っていますから、子ども達の足も疲れてしまったようです。
立っていると疲れる、でもサルは見たい。
そうして、子ども達もサルのようになってサルを見ていました(笑)
最後に、スタッフ一押しの両生爬虫類館を見学しました。
「どこにいる? うわっ!でかいワニがいた!!」
もしこんなに大きい野生のワニに遭遇したら、人間はひとたまりもないでしょう。
大迫力の大きな顔です!
キレイな模様のこのカエル。
実は猛毒を持っているんです。
子ども達も目を輝かせながらジーっとカエルを見つめていました。
▽「こんなカエル初めて見た!公園とかに行ったら見つけられるかな?」
動物園でも本物をたくさん体験することができました。
これまでに見たことない動物もいくつか見ることができたようです。
【今日学んだことを思い出す】
電車ではゆっくり寝て、気分もリフレッシュしました。
さて、アーススクールに戻ったら、この日観察したものを写真を見ながら振り返ります。
スタッフ「これなんだったか覚えてる?」
子「これは海底の地面の中から水が出てくるところで…」
まだ当日なので覚えている部分の方が多く、回答もはっきりしています。
また、覚えていない部分や、展示内容が難しくて理解ができなかった部分に関しては、改めてスタッフからどういう意味なのかを紹介しました。
また、博物館も動物園も順路があり、次から次へと人が流れてくるので、ゆっくりとメモを書く時間はありません。
ですので、振り返りをしながらそれぞれの印象に残った展示について記録していきました。
こうして長い長い1日が終わりました。
展示の量が多かったため子ども達の頭の中はパンク寸前だったようです(笑)
ですが、1日を通してたくさんの新しい経験をできたようで、充実した活動にすることができました。
【まとめ】
実際に現地に行って、自分の五感を使いながら観察するのはインターネットで調べるよりも多くの知見を得ることができます。
陸の生き物、海の生き物について知った今回の経験が子ども達のテーマ設定にどのように影響するのかが楽しみです!
ライトマン