今週はこれまでに見てきたものや感じたことなどの中から、テーマを決める日です。
これからの自分のテーマ研究の方針を決める大切な日になります。
子どもたちはどのようなことに興味を持ち、調べていくことに決めたのでしょうか。
【どんなことに興味がある?】
これまでに駅前と緑道の散策、そしてヒトの行動について考えてきました。
今回は「ヒトの世界」という枠の中から、自分が興味のあることや調べたいと思うテーマを一つ選びます。
やってみたいことはたくさんあるようですが、1つに絞って実際に調べていくことを考えると、少し悩んでしまうようです。
ですが、テーマを決定するのに多くの時間は要しませんでした。
調べたい物は自分が好きなものや興味がある物なので、「まぁこれにしようかな」と1つ選ぶことができました。
テーマは『世界のデザート』と『どうして人は生まれたのか』に決まりました。
『世界のデザート』をテーマにした子は自分が甘い食べ物が好きだからそのテーマにしたようです。
「甘いものとか好きだから、世界の美味しいものとかを調べてみたいな!」
もう1人の子は『どうしてヒトは生まれたのか』というかなり哲学的で深い内容になりそうなテーマ。
本人は「前から気になってたから調べてみたいと思ったの!」とやる気満々です。
【調べるための計画】
自身のテーマが決まったら、これからどのような順序で進めていくかの計画を立てます。
「こんなことが知りたい」「どうしてこうなっているんだろう」などの疑問をたくさん挙げておいて、それを順番に調べていきます。
もちろん、調べていく中で分からないことが次々と出てくるでしょう。
ですがそんな時は、計画を変更してでも調べたいことを追求し、情報を積み重ねていくことで、知識が枝葉のように分かれながら大きくなっていくのです。
▽「こんなことも調べたら面白いかも!」とタブレットで見た内容をワークシートに残していきます。
【調べてみると…】
2人ともテーマ決め、計画までがスムーズに進んだので、早速調べ作業を始めてみました。
タブレットや図鑑を使用して調べるのには、情報を探すコツがあります。
どんな言葉を使って調べたらいいかは、スタッフからもアドバイスしながら、やっていく中で少しずつ学んでいくでしょう。
『どうしてヒトは生まれたのか』ということをテーマにしている子は調べていく中で、人間はサルやチンパンジー、オランウータンと近いということを知りました。
そこで、スタッフから質問です。
スタッフ「なんで動物園のサルは人間になってないの?」
子「進化できなかったんじゃない?」
スタッフ「逆に、君がまだ人間じゃなくて実はサルとかチンパンジーのままっていう可能性はある?」
子「それはない」
スタッフ「なんでそう言い切れるの?」
子「言葉とか話せるから」
スタッフ「じゃあ、動物園のサルに言葉を教えて、喋れるようになったら人間っていうこと?」
子「そうじゃないけど…」
問答を繰り返すほどに人間とサルの区別が難しくなっていきました。
そんな中で「逆に人間がサルに近づけるか」ということを思いつき、サルと同じ歩き方をやってみました。
調べていく中で『人間はサルから進化したんだ』という学びができたのはとても大きな1歩です。
ですが ’’それってどうして?‘‘と考えることで、知識の深さはそこから2歩も3歩も先に進んで行けるのです。
▽「手も痛いし、腰もずっと曲がっていると疲れるなぁ…」やってみるから分かることがあるのです。
その後も、質問と検索、考察を繰り返していきました。
調べることを繰り返していく中で、分かったと思い込むのでなく、それってどうして?と立ち止まることをだんだん習慣化していくと、調べる量は増えるでしょう。
ですが、物知りになった先では調べることがもっと楽しくなっているのでしょうね!
【まとめ】
こうしてこの日の活動が終わりました。
これから始まる調べ学習では、子ども達にはたくさんのことを見て、聞いて、知ってほしいと思っています。
そのためには『繰り返し実践すること』と『学ぶことが楽しいということを知ること』が大切です。
子ども達には『なんでだろう?』をたくさん探して、学び続ける楽しさを感じてもらえたらいいなぁと思います。
ライトマン